皆様、新年、明けましておめでとうございます。本年もこうして多くの皆様からご来場いただき、心から感謝を申し上げます。

　いよいよ長岡開府400年という節目の年を迎えました。われわれは今、大きな変化の波に直面しています。新しい価値観と、困難な状況を打開する突破力が求められている中で、400年の歴史を振り返りますと、長岡に求められるものはやはり「米百俵の精神」ではないかと思います。どのような時代にあっても自らの足で立ち、自ら時代を切り開いていく人材の育成、そして将来の長岡にとって必要な投資をしていくこと。この2つを今年の大きな目標にしていきたいと思います。

　人材育成につきましては、子どもたちから若者、大人に至るまで、切れ目なく学べる機会を作っていきたいと思います。プログラミング教育、最先端のAI技術、デザイン思考など、今求められている、あるいは将来求められる知識や技能、技術を学ぶ機会をつくり、若者の起業・創業を総合的に支援する仕組みをつくっていきたいと考えています。
　このたび、長岡の3大学1高専が結束して、産業振興や人材育成の大きな提案「NaDeC構想」をいただきました。大手通表町東地区の再開発事業を中心に、若者であふれる中心市街地のイメージが見えてきたように思います。東京から新幹線で1時間半の地の利を活かした、イノベーション人材を供給する拠点を創っていきたいと思います。
　現在、産業界を中心に、IoT、働き方改革、インターンシップ、事業承継といったさまざまな課題や新しい動きに対して、立場が異なる方々が集まり、その対応に力を合わせて知恵を出していただいています。長岡の英知を結集してよりよい社会づくりを先取りし、長岡の産業の活性化、そして若者が希望を持って働ける場を作っていきたい、長岡の希望を創出する「長岡版イノベーション」の本格的なスタートの年にしたいと考えています。

　さて、この暮れに、長岡北スマートインターチェンジと国道8号を結ぶ新たなアクセス道路が完成しました。北スマートインターは昨年3月25日の開通以来、非常に多くの方々からご利用いただき、半年後の9月には県内のスマートインターチェンジでは最速の利用台数50万台を達成しています。
　この隣接地に整備する約26ヘクタールの産業団地は、2年後の本格的な分譲開始を予定していますが、既にその面積の7～8割の引き合いがあり、注目の高さに驚いています。こうした新しい企業誘致にもしっかり取り組みます。
　今後も、左岸バイパスの南北延伸、長岡東西道路の国道17号バイパスへの接続、そして大積スマートインターチェンジ構想の実現など、広域幹線道路の更なるレベルアップを図り、インフラ整備によって長岡の魅力をさらに高め、地域経済の活性化に注力していきたいと考えています。

　東京オリンピック・パラリンピックがいよいよ2年後に迫ってきました。この機会をとらえ、交流人口の拡大を目指していきたいと考えています。長岡インター近くの喜多町地区に道の駅「花火館（仮称）」を、摂田屋地区に機那サフラン酒本舗の歴史的建造物を中心とした「醸造のまち・摂田屋」を整備し、観光の拠点にしたいと考えています。オリンピック開催前のオープンを目指してしっかりと事業を進めていきます。
　火焔土器の聖火台への採用と、開会式・閉会式における平和祈願の「長岡花火」打上げについても、引き続き運動を進めていきます。

　時代の変化に向き合い、乗り越えるための「人づくり」と「まちづくり」こそ、開府400年、そして戊辰戦争150年を迎えた長岡が取り組むべきことと考えています。次の100年に向け、皆様と一致団結して新しいまちづくり＝「新しい米百俵」をスタートさせたいと考えています。皆様方のご理解とご支援、そして積極的なご参加を心からお願い申し上げます。

　結びに、本年が皆様にとって、幸（さち）多い年となるよう心からお祈り申し上げ、私の年頭のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。