昭和20年8月1日の長岡空襲の史実と平和の尊さを次世代に伝えるため、長岡戦災資料館で「長岡空襲の体験を聞く会」を開催しました。
語り手を務めたのは古塩正一さん、86歳です。前川国民学校2年生だった7歳のときに空襲を体験しました。「何も持たずに大変な思いで逃げた。道中、おばあちゃんがここで死ぬとうずくまっていた」と当時の光景を話し、「この話ができるのは今が平和だから。自分の考えをしっかり持ち、できないものはできないと言えるようになってほしい。」と伝えました。
この日は、空襲を体験した世代が少なくなる中でも記憶を後世に伝えていこうと、体験談の朗読も初めて行いました。登場したのは、朗読家・加藤博久さん。新井淳夫さん(故人)の手記や児童文学「おかあさんの木」をピアノ演奏に乗せて情緒たっぷりに読み上げ、来場者は時折涙ぐみながら聞き入っていました。
東南アジアの戦争や平和を学んでいるという大学生は「当時の光景が目に浮かぶような話だった。平和が続くように自分たちが意思をもって発信していきたい」と話しました。
戦災資料館では7月7日(日)に長岡空襲殉難者追慕の集いを、同日から8月31日(土)まで長岡空襲殉難者遺影展・戦災住宅焼失地図展を開催します。空襲で犠牲となった人をしのび、平和の尊さを考えてみませんか。(7月8日・16日、8月19日・26日は休館)
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