○長岡市重度障害者等入院時コミュニケーション支援事業実施要綱
平成25年3月29日
告示第178号
(目的)
第1条 この要綱は、重度の障害者で、意思疎通が困難なものが医療機関に入院する場合に、本人との意思疎通を十分に行うことができる者(以下「支援員」という。)を派遣し、円滑に医療行為が受けられるよう支援する長岡市重度障害者等入院時コミュニケーション支援事業(以下「支援事業」という。)について、必要な事項を定めることを目的とする。
(対象者)
第2条 支援事業の対象者(以下「対象者」という。)は、次の各号の全てに該当する市内在住の者とする。
(1) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第4条に規定する障害者
(2) 法第5条第5項に規定する行動援護(以下「行動援護」という。)の対象者で、同条第2項に規定する居宅介護(以下「居宅介護」という。)、行動援護、同条第9項に規定する重度障害者等包括支援(以下「重度障害者等包括支援」という。)又は介護保険法(平成9年法律第123号)第8条第2項に規定する訪問介護(以下「訪問介護」という。)の支給決定を受け、それらのいずれかのサービスを現に利用しているもの
(3) 法第21条第1項に規定する障害支援区分が6である者
(4) 意思疎通を円滑に図ることのできない者
(5) 支援員が入院先の医療機関を訪問することについて、当該医療機関の了解を得られる者
(6) 介護者がいない者又は介護者から介護を受けられる状況にないと認められる者
(支援の内容)
第3条 支援事業は、対象者が医療機関に入院したときに、次条第1項に規定する事業者が支援員を派遣することにより行うものとする。
2 支援事業の内容は、入院時における医療従事者との意思疎通の円滑化を図るための支援とし、院内における身体介護、家事援助等の介護サービスの提供及び診療報酬の対象となるサービスは提供しないものとする。
3 支援事業の1箇月当たりの利用時間は、入院期間の初日が属する月及びその翌月にあっては50時間以内とし、その後の月にあっては30時間以内とする。
(コミュニケーション支援事業者)
第4条 支援事業を行うことができる事業者(以下「コミュニケーション支援事業者」という。)は、居宅介護、行動援護又は重度障害者等包括支援のいずれかのサービスを提供している指定障害福祉サービス事業者(法第29条第1項に規定する指定福祉サービス事業者をいう。)とする。
2 支援員は、対象者に対し前項に規定するいずれかのサービス又は訪問介護を現に提供しているコミュニケーション支援事業者の従事者であって、対象者との意思疎通に熟達したものとする。
3 コミュニケーション支援事業者は、支援事業に係る支援を適切かつ効果的に行わなければならない。
(登録の申請)
第5条 支援事業を利用しようとする者(以下「申請者」という。)は、事前に市長に対し、登録の申請をしなければならない。
(登録の決定等)
第6条 市長は、前条の規定による申請があったときは、その内容を審査し、適当と認めたときは、登録の決定をし、申請者にその旨を通知するものとする。
2 市長は、前項の規定により登録を決定したときは、登録の決定を受けた者(以下「登録者」という。)に対し、登録に係る事項を記載した登録証(以下「登録証」という。)を交付するものとする。
3 市長は、第1項の規定による審査の結果、登録を行うことが適当でないと認めたときは、その旨を申請者に通知するものとする。
(登録決定の有効期間)
第7条 登録の決定は、12箇月間の範囲で月を単位として市長が定めた期間に、登録の決定を行った日からその日が属する月の末日までの日数を合算して得た期間内に限り、その効力を有する。
(登録内容の変更)
第8条 登録者の登録内容に変更があったときは、登録証を添えてその旨を市長に届け出なければならない。
(登録の決定の取消し)
第9条 市長は、登録者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、登録を取り消すことができる。
(1) 登録者が支援事業の利用を辞退したとき。
(2) 登録者が死亡し、又は本市以外の市区町村へ転出したとき。
(3) 前2号に掲げるときのほか、適切な利用と認められないとき。
2 前項の規定により登録の決定を取り消したときは、市長は、登録者に対し、その旨を通知するものとする。
(登録証の再交付)
第10条 登録者が登録証を紛失した場合その他再交付が必要となった場合には、市長に再交付の申請をしなければならない。
(利用に係る契約)
第11条 登録者は、支援事業を利用しようとするときは、登録証をコミュニケーション支援事業者に提示し、当該コミュニケーション支援事業者と支援事業の利用に係る契約を締結しなければならない。
(利用開始の届出)
第12条 医療機関への入院により支援事業の利用を開始する登録者(以下「利用者」という。)は、当該医療機関に利用の承諾を受けた上で、入院後おおむね1週間以内に市長に利用開始の届出をしなければならない。
(利用終了の届出)
第13条 利用者が医療機関を退院したときは、退院後速やかに市長に利用終了の届出をしなければならない。
(支援事業に要する費用)
第14条 支援事業に要する費用の額は、別表左欄に掲げる時間の区分に応じ当該右欄に定める額とする。
(利用者の負担額等)
第15条 利用者の負担額は、支援事業の利用時間に応じて前条に規定する費用の額に10パーセントを乗じて得た額の合計額とし、利用者がコミュニケーション支援事業者に支払うものとする。
(2) 利用者及び当該利用者と同一世帯に属するその配偶者について、第6条第1項の規定による登録の決定のあった月の属する年度(当該決定のあった月が4月から6月までの場合にあっては、前年度)分の地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による市町村民税の同法第292条第1項第2号に掲げる所得割(同法第328条の規定によって課する所得割を除く。)の額を合算した額が16万円未満である者 9,300円
(3) 利用者及び当該利用者と同一世帯に属するその配偶者について、第6条第1項の規定による登録の決定のあった月の属する年度(当該決定のあった月が4月から6月までの場合にあっては、前年度)分の地方税法の規定による市町村民税(同法第328条の規定によって課する所得割を除く。)を課されない者及び生活保護法(昭和25年法律第144号)による被保護世帯に属する者 0円
(領収証の交付)
第16条 コミュニケーション支援事業者は、前条第1項の規定による支払いを受けたときは、当該利用者に対し領収証を交付しなければならない。
(代理受領)
第17条 コミュニケーション支援事業者は、登録者から登録証の提示を受け、支援事業によるサービスの提供を行ったときは、当該登録者からの委任に基づく代理受領の方法により、支援事業に要した費用の額から第15条第1項の規定により算出された負担額を控除して得た額(以下「コミュニケーション支援事業費」という。)の支払を受けるものとする。
(請求及び支払)
第18条 コミュニケーション支援事業者は、コミュニケーション支援事業費の支払を受けようとするときは、支援事業に係る支援の提供の終了日以後、請求書に関係書類を添えて、速やかに市長に提出しなければならない。
(書類の保管)
第19条 コミュニケーション支援事業者は、支援事業に係る支援を行ったときは、当該支援の内容を記録した書類及び収支の経理状況に係る書類を、当該支援以外の事業に係る書類と明確に区分し、当該支援を行った日の属する年度の翌年度の初日から起算して5年間保管しなければならない。
(不正による利得の徴収等)
第20条 市長は、偽りその他の不正の手段により支援事業に係る支援を受け、又はコミュニケーション支援事業費の支払を受けた者があるときは、それらの者から支援事業に係る費用の全部又は一部を徴収し、又は返還させるものとする。
(その他)
第21条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。
附則
(施行期日)
1 この要綱は、平成25年4月1日から施行する。
(地方税法の規定によって課する所得割の額の計算の特例)
2 第15条第2項第2号の所得割の額は、当分の間、平成24年6月からの扶養控除の見直しによる年少扶養控除及び16歳から18歳までの者に係る特定扶養控除の上乗せ部分廃止が行われる以前の計算方法により算出された額とする。
(読替規定)
3 地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律(平成24年法律第51号)のうち障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第21条第1項の改正規定の施行の日までの間にあっては、第2条第3号中「障害支援区分」とあるのは、「障害程度区分」とする。
附則(平成30年3月30日告示第163号)
この要綱は、平成30年4月1日から施行する。
別表(第14条関係)
支援事業に係る支援の提供時間 | 費用 |
1時間以内の時間 | 1,910円 |
1時間を超え、2時間以内の時間 | 3,350円 |
2時間を超え、3時間以内の時間 | 4,710円 |
3時間を超え、4時間以内の時間 | 6,070円 |
4時間を超え、5時間以内の時間 | 7,430円 |
5時間を超え、6時間以内の時間 | 8,790円 |
6時間を超え、7時間以内の時間 | 10,150円 |
7時間を超え、8時間以内の時間 | 11,510円 |
8時間を超え、9時間以内の時間 | 12,870円 |
9時間を超え、10時間以内の時間 | 14,230円 |
備考 支援事業に係る支援の提供について同一のコミュニケーション支援事業者が1日に複数回行う場合においては、それらの支援の提供時間は、合算しない。ただし、支援事業に係る支援の利用の間隔が2時間未満の場合は、それらの支援の提供時間を合算するものとする。