7.13水害から20年

大雨に備え、命を守る

7.13水害で刈谷田川の堤防が 決壊し、浸水被害を受けた中之島地域
 中之島地域を中心に甚大な被害をもたらした7.13水害から今年で20年。近年では地球温暖化による豪雨災害が頻発・激甚化しており、信濃川氾濫への備えも必要です。出水期を前に、改めて命を守る行動を確認しましょう。
【問】危機管理防災本部☎39・2262

まずは、ハザードマップを確認

 洪水ハザードマップで、自宅が「浸水するか」「水に流されて倒壊する恐れはないか」を確認しましょう。マップには複数の河川を掲載しています。想定される浸水範囲や深さが異なるため、河川ごとに確認が必要です。

避難先を決める

 市では、車移動や自宅内での安全確保を優先的に考える「長岡方式の避難行動」を呼び掛けています。自宅の状況に応じて最適な避難行動を決めましょう。

まずはこちらを検討

① 浸水しない場所へ車などで避難
□浸水しない地域にある親戚・知人宅や車中避難場所へ
車中避難場所
 高台などにある施設の駐車場、学校のグラウンドなどを一時的な滞在場所として開放します。
② 自宅の上の階に避難
□3日分以上の食料や水を備蓄
□車は浸水しない場所に移動
ポイント
 ハザードマップで、自宅が水に流されて倒壊する恐れがなく、上の階が浸水せず安全と判断できた場合のみ有効です。

① ・②ができない場合

③最寄りの避難場所に避難
 浸水が想定される区域内であっても、上の階に避難できる施設です。VACAN(バカン)(下)で避難場所や混雑状況が確認できます。
□渋滞の発生や緊急車両の妨げにならないよう、移動は原則徒歩で
□食料や水、薬などを持参

避難のタイミングを改めて確認

 警戒レベル3で「高齢者などが避難開始」、警戒レベル4で「全員避難」が基本です。いざというときに速やかに行動できるよう、警戒レベルに応じた行動を事前に確認しましょう。

信濃川増水の場合は“より早い”避難を

令和元年台風19号で増水した信濃川
Q1「信濃川早期警戒情報」って何?
 信濃川上流の水位が上昇して市内で氾濫の恐れがあるときに、市が独自に発表し、早めの避難行動を呼び掛けます。高齢者や障害のある人など、避難に時間を要する人は避難を始めてください。
Q2いつ発表される?
 次の状況や今後の気象見込みなどを総合的に判断して発表します。
・大手大橋付近で、警戒レベル2相当の水位到達や、さらなる水位の上昇が見込まれるとき
・上流の長野県(千曲川)で警戒レベル3相当の水位に達したときや、大雨特別警報が発表されたとき
Q3なぜ早めの避難が必要?
 信濃川が氾濫すると、市内の広い範囲で浸水が想定されるためです。
 上流で降った大雨が数時間後に下流の長岡市に到達し、市内で雨が降っていなくても氾濫する恐れがあります。

早めの避難につながる ら情報収集を

 最新の防災情報を確実に得るため、平時から情報源を確保しておきましょう。
市公式LINE
 友だち登録者全員に避難情報を配信。避難場所の位置・混雑状況がわかる地図やハザードマップなどにも簡単にアクセスできます。
市防災X(旧Twitter)
ながおかDメールプラス

水害に強いまちへ

 市は関連機関や団体と連携し、市民の命を守るまちづくりや、もしものときに備える取り組みを進めています。

【ハード対策】 新施設を整備し、防災力を強化

【6/9一部開所】
災害車両の基地や水防活動の拠点に
河川防災ステーション


 信濃川河川事務所と市が連携し、信濃・左近町地区の2カ所に「長岡地区河川防災ステーション」の整備を進めています。洪水時などに応急対応するための車両や資材を配備。6月9日には、被災箇所の把握や情報収集などを行う水防センター(信濃2)が開所します。
【問】河川港湾課☎39・2233
信濃地区洪水時のイメージ
水防センター
【8月中旬稼働開始】
安定した内水排除が可能に
寿町排水ポンプ場


 市内最大の排水能力を持ち、25mプールの水を40秒で排出できるポンプ場が寿3丁目に完成します。豪雨時は栖吉川の水位上昇でたまった下水道管の雨水を信濃川に排出し、寿・蔵王地区の浸水被害を軽減します。
【問】下水道課☎39・2235
排水ポンプ
施設の外観

【ソフト対策】 大切な家族を守る備え

令和7年度までに順次作成
個別避難計画


 災害時に一人での避難が難しい人の個別避難計画の作成を進めています。対象者には6月以降に案内を順次送付します。
対象=次のいずれかに該当する信濃川浸水想定区域に住む人①介護保険の認定が要介護3~5②身体障害者手帳(1・2級)、療育手帳Aまたは精神障害者保健福祉手帳を所持 【問】福祉総務課☎39・2217
ごろの備えがペットを守る
 突然の災害でパニックになり、いつもと違う行動を取る可能性があります。ケージに慣れさせるなど基本的なしつけや、ペット用避難用品の備蓄をし、避難先での生活に備えましょう。
【問】環境業務課☎24・2837
詳しくはこちら
つもと違う」は土砂災害の可能性も

①長雨や大雨のとき②川の水、井戸水、湧き水の量が変化したり濁りだしたりしたとき③土地に亀裂が生じたときは、土砂災害の危険が迫っています。いつでも避難できるように準備してください。
【問】河川港湾課、県長岡地域振興局治水課☎38・2629
救急搬送の時間を短縮!ぜひ登録を
フェニックスネット


 かかりつけ医や緊急連絡先、アレルギーなどの情報をあらかじめ登録。緊急時に救急隊員が確認し、素早い処置につなげます。
申込=アオーレ長岡福祉窓口、長寿はつらつ課(さいわいプラザ内)、各支所地域振興・市民生活課(栃尾支所は市民生活課)などにある申込書で 【問】長寿はつらつ課☎39・2268、消防本部警防課☎35・2169
電子申請はこちら
水害時に消毒薬を配布します
 感染症防止のため、被害を受けた住宅に町内会を通じて消毒薬を配布します。
消毒薬=逆性石鹸液(600ml) 用途=床や家具など屋内用 【問】保健医療課☎39・2383

地域を守る活動を後押し

想定浸水深の目印を付けた電柱を確認する下々条町内会
独自に作成した防災マップを袋詰めする地域まちづくり推進部委員
(千手地区)
支援メニューはこちら
 防災資機材の購入やアドバイザーの派遣など、自主防災会が行う防災活動を支援しています。家族や地域を守るため、制度を利用し地域の防災力を強化しませんか。
千手コミュニティ推進委員会・地域まちづくり推進部長の広川俊行さん
マップ作りで高まる防災力
 アドバイザー派遣事業を利用し、令和5年12月に地区独自の防災マップを作りました。まち歩きで集めた情報をもとに、マップに書き込む内容を繰り返し議論。過去の浸水箇所などを知ることができ、多くの気付きを得ました。今後も家族や近所で話し合いを続けて、町内全体の防災力を高めていきたいです。
防災士の天野優香さん
防災のスキルを家庭や地域で役立てよう
「中越市民防災安全大学」受講生を募集

 NPO法人日本防災士機構が認定する「防災士」の受験資格を取得できます。自主防災会の代表として受講すると費用が実質無料になる支援制度や一時保育もあります。
日時=8月24日(土)・25日(日)・31日(土)、9月1日(日)・7(土)・8日(日)午前9時~午後5時(計6回) 場所=消防本部など 講師=防災専門家など 対象=高校生以上 定員=60人[先着] 料金=10,000円(学生5,000円) 申込=7月1日(月)~31日(水)に中越防災安全推進機構☎39・5525へ