フィンランドの名門交響楽団が長岡で特別公演を行います。
首席フルート奏者を務める長岡出身の小山裕幾さんに、凱旋公演への想いや演奏の魅力を聞きました。
【問】長岡市芸術文化振興財団☎29・7715
文化振興課☎32・5110
指揮
ハンヌ・リントゥ
ピアノ
仲道 郁代
開演/午後3時から
全席指定S席12,000円、A席9,000円
※購入はリリックホール、市立劇場、文信堂書店(CoCoLo長岡内)で
フィンランド放送交響楽団
首席フルート奏者
小山 裕幾 さん
長岡高等学校卒業後、慶應義塾大学理工学部へ進学。2014年からフィンランド放送交響楽団のトップ奏者として活躍。国内外のコンクールで数多くの受賞歴を誇る。
フルートとハープが共演します。
4月11日㈯午後3時〜5時 リリックホール 一般3,000円、学生2,000円 同実行委員会・小山さん☎080 ・1009 ・7258
―小山さんがフルートを始めたきっかけは。
●5歳の時、市内でフルートを教えていた堀井恵先生に指導してもらったのがきっかけです。その後、海外での演奏旅行で、世界の同世代から刺激を受け、のめり込んでいきました。大学在学中に、市制100周年イベントでプロの楽団と共演させてもらったことも非常に良い経験となりました(写真)。
―フィンランドの楽団を選んだ理由は。
●尊敬していた前任のフルート奏者から声を掛けてもらったのが一番の理由です。何百人もの応募者から首席奏者に選ばれた時の喜びは大きかったですね。
―音楽大学に進まずに、大学で理系を専攻したのはなぜ。
●音楽に限らず、さまざまな分野の見聞を広めたかったからです。現在、フィンランドのシベリウスアカデミーで非常勤講師をしていますが、学生に理論的に説明することや実技指導での分析などに活かされていると思います。
―フィンランド出身の音楽家シベリウスはどんな存在か。
●フィンランド人にとっての誇りですね。国の独立記念日にもシベリウスの曲が演奏されるほどです。楽団にも、シベリウスの音楽への考え方が根付いている人が多く、演奏会の曲目には必ず入ります。
―今回の日本公演のフィナーレを地元・長岡で飾ることに。
●「本当にいいの?」って思いました(笑)。世界的にも有名なオーケストラの一員として地元で演奏できることを、心待ちにしています。
―日本とフィンランドの子どもの、音楽を学ぶ環境の違いは。
●音楽への入口をつくるという意味で、長岡は小・中学校での出前授業やジュニア育成事業にも力を入れていて、先進的な取り組みをしています。フィンランドでは子どもたちが音楽に親しめるよう、放課後に児童が通える公的な音楽学校があったり、費用の助成が受けられたりします。若いうちに可能性を広げてあげることが大事ですね。
―長岡で音楽を学んでいる子どもたちにメッセージを。
●最初から音楽家になろうと思い過ぎないで、好きな気持ちがあれば、とにかく続けて音楽と関わってみてください。
―最後に、今回の演奏会で注目すべき所や意気込みを。
●フィンランドと長岡は自然が似ています。全てが注目の曲目ですが、シベリウスの交響曲第5番では、音楽を通じて雄大な自然を感じてほしいんです。クラシックに興味がなかった人でも、生の音を体感すれば、思わず体が震えてしまうほどの響きを感じてもらえると思います。
長岡のみなさんと、会場でお会いできるのを楽しみにしています。