【問】中心市街地整備室 ☎39・2807
人口減少や産業の担い手不足などのさまざまな課題を解決し、100年先の長岡を創っていくためには、これまでの固定観念にとらわれない人づくりと産業振興が欠かせません。
そこで市は、大手通坂之上町地区の市街地再開発事業で、その拠点となる施設「米百俵プレイス
(仮称)」を整備します。同地区は「米百俵の精神」から生まれた国漢学校の跡地に位置し、現在は北越銀行本店や旧大和、長岡商工会議所などがある約1・7ヘクタールです。
この中で市が整備する「人づくり・学び・交流エリア」は、①人づくり・学び②産業振興③にぎわい、の3つの観点で機能を導入。人と交流し、多くの情報が得られ、新しいチャレンジの機会に出会える複合施設を目指します。
さらに、中心市街地に整備してきたアオーレ長岡をはじめとする施設と連携し、全市へのイノベーション(新たな価値の創造)、新たなにぎわいと回遊性を高める人の流れを作り出します。
9月以降、施行者のUR都市機構が再開発後の床の配置などを定める手続きを行います。そして、来年5月ごろから旧大和の取り壊しを始め、各棟を順次開館。令和7年に完成する予定です。
市は今後、実施する事業や施設の運営方法を市民のみなさんの意見を取り入れながら検討します。
【新しいスタイルの図書館】
互尊文庫の機能を移転。まちなかに集う利用者層を考え、仕事や暮らしの本を中心に、産業や学びといった将来につながる種類も特化してそろえます。併設するカフェのコーヒーを飲みながらの読書も。
高校生や大学生が中心となって利用する空間。若者が個性や可能性を伸ばすことができます。
学校では学べない新しい学び、長岡だからこそできる学びの場。プログラミング教育やしごと体験など。
テーマは「米百俵、長岡のイノベーション」。デジタル技術を活用した体験・思考型の展示。
【産業人の育成と産業基盤の強化の拠点】
学生や企業人が交流できる空間(コワーキングスペース)。国内外で活躍する専門家を招いた交流会などで新たな発見を得られる場に。
可動式のテーブルやソファなどを備えた自由な空間。産業関係の図書を配置し、ビジネスの課題を解決する場に。
大学などの授業、企業向け講座、起業・創業セミナーなどに使用。移動式の間仕切りを備え、空間を自由に分けることができます。
「NaDeC(ナデック) BASE(ベース)(大手通2)」のものづくり工房を移転し拡張。3Dプリンターやレーザーカッターなどを備え、学生と企業が一緒にアイデアを形にしたり、試作品を製作したりできます(一般の利用も可)。
企業の経営・技術相談などのほか、起業や創業の相談窓口です。
【回遊性を高めるにぎわいの創出】
西館と東館の3階を建物(パッサージュ)で連結することで、道路が屋根のある屋外広場に。雨の心配もなく、2棟の建物を一体的に利用できます。
東館1階の大手通りに面して、気軽に立ち寄れる空間。若者の活動発表やアオーレ長岡のイベントのサブ会場などにも利用可能。物販や飲食(カフェやレストラン)など民間活力の導入も検討。
パッサージュ棟5階の芝生など緑のある空間。キッチン機能があり、食のイベントも開催できます。
▲「人づくり・学び・交流エリア」の情報はこちら
再開発で取り壊される同会館。その壁面を飾っていたレリーフ「大智浄光(だいちじょうこう)」の寄付を長岡商工会議所から受けました。市はこの地の歴史を受け継ぐ作品として、米百俵プレイス(仮称)内に設置します。
レリーフの作者は、戦後日本の現代美術の先駆者として活躍した故・斎藤義重さん。斎藤さんの作品の中ではこのような大型のレリーフは珍しく、美術関係者から高い評価を受けています。